TM NERWORK 憧れのシンセサイザーとともに振り返ります
当時憧れだったミュージシャンが使っていたシンセサイザー。
当時は高くて買えませんでした。
しかし時代の流れとともに、ソフト化が進み実機ではなく、ソフトシンセで手に入れることができます。
今の時代は当たり前ですが、当時は本当に1台ずつが高級品でした。
音の方もプロの方からすれば、もちろん実機と同じではないという意見もありますが、正直再現性はとてもよく、不満はありません。
今回は『私の i Macには憧れのシンセが詰まっている』をテーマにブログを書いていこうと思います。
後編はTM NETWORKを中心に取り上げます。
TM Network 小室哲哉の機材編
小室さんのシンセは多岐に渡りますが、私の独断での選択ですので、ご了承ください。
ヤマハ DX-7
小室さんといえば、DX-7です。当時の価格は248,000円。
Get Wildのベースラインはこれです。このシンセも憧れでした。今思えば、エフェクターもシーケンサーは当然入っていません。ワークステーションとなるのはEOS以降ですね。
エレピ、ストリングス、ブラス、さまざまな音色がライブ、アルバムで多用されました。
ライブでも多様されました。PCとの組み合わせのシステムが当時の憧れでしたね。
シーケンサーはカモンミュージックかQX3です。
YouTubeより引用
私はコンプリートシリーズFM-8で対応しています。かなりリアルです。かなりクッキリした音が作れるので、多用しています。実機ではできない音作りもできます。とにかくFM音源はトラックによく馴染みますので、おすすめです。
ニューイングランドデジタル シンクラビア
FM音源のキーボード、ハードディスクレコーダー、シーケンサー、サンプラーを搭載し、オーディオをCDより高音質の96KHZデジタル記録するといった現在のDAWシステムがありました。このシステムでレコーディングを全て完了させられるといった画期的な商品でした。
価格はなんと1億以上です。
車で言うとマクラーレンぐらいします。
小室さんが担当した映画音楽、天と地とを見にいったのですが、ものすごく音がよかったのを覚えています。ソロでも、trfの初期のメガヒットはシンクラビアシステムで製作されていると思います。
私はアートリアのシングラビアVで対応。価格はなんと2万円しません。今は当たり前のDAWソフトですが、これだけの価格差は脅威です。
ローランド JD-800
有名なのは No53ピアノ。当時の価格で30万円でした。有名なのはディパーチャーのピアノですね。
trfでもピアノのリフはかなり使っていました。
細かい話ですが、シンクラビアにサンプリングして、使っていたと思います。実機より、コンプレッションのかかった音になっていると思います。
このピアノ音色はTwitterで紹介されていた、フリーサンプリングデータで入手。コンプリートシリーズのコンタクトでコントロールしています。かなり再現性が高いです。なぜか音階が4度ずれており、トランスポーズをマイナス4度設定で使っています。
エンソニックVFX
当時の価格348,000円
ライブで音源としても使用されていました。特にEOSを弾いていましたがどう考えてもVFXの音でした。ソロアルバムでも多用しています。
ヤマハ SY-77
当時の価格30万 ソロライブでもセッティングされていました。小室さんのコーナーですが、教授も使っていました。
当時FM音源中心だったヤマハですが、ここでPCM音源(AFM)になりました。当時は本当にリアルな音だと思いました。
YouTubeより引用
教授はグランドピアノの上に置き、ラストエンペラーを演奏
YouTubeより引用
小室さんはソロツアーでDX-7からSY77に移行しました。小室さんの後ろはEOSですが、音はSY77が多用されていました。
コルグ M1
当時価格248,000円
YouTubeより引用
当時ヤマハのイメージキャラクターだった小室さん。コルグのロゴを隠していますね。裏話ですが、この時のマイアミからの衛生中継はエアー演奏でした。ケーブルつながっていないし、マイクも遠すぎます・・・。
TMのコーナーですが、ケンイシイが海外からのリリースされた、アルバムは何とM1のみで制作。シンセ1台で海外のテクノチャートに入ったと言うエピソードは、アイデアさえあれば、海外でも売れることを示しました。
ローランド D-50
ベル系の音は使っていたと思います。
この4台はMIDI キーボードを購入時、日本輸入版のみなんと特典でついていました。ソフト名はデジタルシンセーション。
かなり太っ腹の特典です。
学生時代の夢のシンセが無料で手に入ってしまいました。
サンプラー
AKAI S900 S1000
世界中のミュージシャンが使用。
当時の価格はS900が38万 S1000が43万といった高額でした。まさにプロ用の機材。サンプリング時間は60秒ぐらいでした。ハードディスクも40MBぐらい。ギガなんて宇宙の世界だった。バックアップはフロッピー💾です。1.4MBしか入りませんでした。
TMはヤマハのサンプラーでTX16Wを使用していました。価格は26万でした。ゲットワイルドのサンプリングやコーラスワーク、ホーンセクションにも使われていました。
今では、Logic proxに搭載されています。
最新のバージョンではありませんが、私はこのバージョン(EXE24)を使用しています。
レコーダー
80、90年代はハードディスクに記録するのは完全に夢でした。それこそ1億のシンクラビアが必要。プロの方は商業スタジオでレコーディングでした。これは小室さんの当時の所有していたスタジオですね。
YouTubeより引用
私たちはカセットレコーダーでした。
これでも54,000円しました。4トラックでも夢がありました。
ピンポン録音と言ってドラム、ベース、キーボードを入れたら、1トラックにまとめて、3トラックを開けていました。(多分わからないと思います。。。)ドラムを大きく録っておかないと、テープの音やせにより、音が遠くにいくという苦労もありました。
レコード会社に送る時はデモテープを送ると言いますが、まさにカセットで送っていました。
今はLogic Pro Xで全て統合されています。今は30,000円なんですね。私が導入した時は17,800円でした。バージョンは下ですが十分です。
以前はシンセからケーブルでミキサーに繋いで、オーディオインターフェイスを通して、ハードディスクにオーディオデーターで記録でしたが、midiキーボードをMacにUSBで接続すれば、シンセの音が記録され、midiデーターでも記録されているため、修正もできますので大変便利です。
今は本当にアイデアさえあれば、プロで活躍できる環境が整っています。
スタジオはデザインの時代へ
私も自宅にスタジオがあるのですが、それを現実になるかなと思わせたのが、中田ヤスタカさんのスタジオを見た時でした。
YouTubeより引用
あるのはパソコン、midiキーボード、スピーカー、インストールされたソフト、これだけで最後工程まで完了させるというシステムです。
今となっては一番身近なシステムです。しかしヒットメーカーがこのシステムで制作してしまうという例は、非常に夢があることでした。
自分の所有するアイテムで勝負するということは画期的でした。
また、ドラム、ベース、ギターもない状態でトラックを完成させるとdemoのような曲になりますが、もうそういうこともなく、普通に流通するトラックが作れる時代です。
プロのような音圧で仕上げるためにはコンプレッサーが必要です。買うと10万前後しますが、ソフト上でかけていけるのは、すごいことです。
↑実機コンプレッサー
Logic Pro Xには標準搭載されているコンプレッサー。もちろん実機の方がいいですが、私はソフトで十分です。
そして、特筆すべきはオシャレにデザインされたスタジオが本当にいいなと思いました。
間接照明もあってオシャレですね。
YouTubeより引用
今や自宅スタジオは当たり前ですが、過去を考えればすごい時代です。
また、制作したトラックについては、始めた時はカセットテープ、DAT、MD、CDと変化していましたが、今はこのブログのように、ネット上にサーバーをレンタルして無制限に曲を配信できます。WAVファイルなので、音もいいので保管のスペースも必要なくなりました。
プログはワードプレスでクラウド管理
制作トラックもクラウド管理
仕事の実績表やフォームもグーグルドキュメントでクラウド管理
写真もクラウド管理
おかげで、シンプルな部屋を作ることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
このブログで紹介した機材を当時揃えたら、シンクラビアを合わせて1億240万円となります。
それを
i Mac(108,000円)
midiキーボード(59,400円)
コンプリート10(59,800円) FM8 JD800ピアノ
アートリア コレクション4(32,800円)シンクラビア
Logic Pro X(当時 17,800円)レコーダー、サンプラー、コンプレッサー、ソフトシンセ
デジタルシンセーション(0円 midiキーボードの特典)80、90年代シンセ4台
なんと 合計 約280,000円で手に入りました。当時ならSY77さえも買えませんね・・・。
音楽を始める場合は、車でいうと、いきなりフェラーリから始められるぐらいの環境が揃っていますので、興味があれば初めてみてはいかかでしょうか?
長くなりましたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました。