まいゆきブログは投資記事中心ですが、私は長期にわたって教授のファンです。
追悼の記事がようやく書けるようになりました。なかなかなくなったことが受け入れられずにいました。
今回は教授のアルバムasyncをレポートします。
async=同期しないと名を打ったこのアルバム。好きすぎて誰にも聞かしたくないとコメントしたこのアルバム。天才鬼才の教授の渾身作です。
ある程度リスナーも、いかに聞いていくかをしっかりしていないと難しいアルバムと思います。
別にアカデミックに聴くとかそういうものではなく、音環境をいかに楽しむかにかかっていると思います。
私自身も初め聞いた時は、正直よくわかりませんでした。しっかり聞き込んでいるのは最近になってからです。
理解できたからスゴいのではなく、聴く時の心理的な状況も大切と思います。私は今音楽に静けさを求めているので、やっと今、聞けるようになったのだと思います。
私の勝手な考えですが、このasyncは教授のアコースティックアルバムであると思います。
電子音楽といえばそうですが、機材的には比較的原点回帰の機材が多い。
プロフェット系(シンセサイザー系)は新旧揃っていますがデジタル系のシンセはあまり使用されていないかもしれません。
asyncに多様されたプロフェット5
YMO時代も多用されていました。戦メリでも使われています。(これだけでも記事が書けそうですが、今回はここまでにします)
あるコメントで、冨田勲さんが、雷は電気が自然に発生するものであるので、アナログシンセはある意味でアコースティック的な楽器と述べたことに対して、教授も共感しています。
ブライアンイーノに通じるアンビエントとは違うのはこの精神ではないかと思います。
設置音楽と名をうつ、このアルバムですが、聞いても聞かなくてもいいといった家具の音楽とも違う。
しっかりと音の響き、内容をしっかり聴きこなさないと魅力は出てきません。
相当の音に対してのこだわりがある教授です。
音楽として成立する音として聴くと魅力が浮き出てきます。
全体を通し音の響きは素晴らしく、バロックを感じさせる雰囲気も持っていますが、決して古いイメージではなく、教授の最先端の音と思います。
教授はアルヴァノトとのコラボレーションで、電子音楽とピアノの作品をリリースしていますが、ノトは音楽制作を建築のようにとらえてサウンドデザインを行なっています。
asyncはノトとの、コラボレーションの礎はありますし、設置音楽と言っていますが、教授はあくまでも音楽家として響きも音楽としてとらえています。
つまりasync を楽しむ為には、ノイズ系も音楽、ハーモニーの一部と捉えて聞くと、素晴らしいアルバムであることがわかります。
また、asyncの音楽と、周りに聴こえる生活音が混ざっていくと、また違う音楽が形成されるといった、別の音像が出てきます。
実際、教授はニューヨークで車を運転し、制作の仕上げ段階であった、asyncを聴きながらドライブをしたそうです。外の音と混ざって完璧だったとコメントしています。
このレポートを書きながら2回聴きました。やはり聞けば聞くほど名作です。
次回は曲を取り上げていきます。
最後まで読んで頂きありがとうございました。