1月15日(月) 株式モーニングレポート(日経35,000円突破2日目)

投資

アメリカの動き ADR

米大統領選の共和党候補指名争いが15日、アイオワ州党員集会を皮切りに始まります。

直近の世論調査では、トランプ前大統領が支持率48%と圧倒的リード。

想定外のインフレ圧力

米議会が企業や家計向けの700億ドル(約10兆1400億円)相当の税優遇措置で合意を取りまとめれば、米経済は想定外の財政拡大に直面することになる。

議会の交渉担当者らは、期限切れとなった企業向け優遇税制の遡及更新および子供税額控除の拡充を巡り、協議を続けている。

同法案が可決されれば、ソフトランディングに向かうとみられる米経済にとって、もろ刃の剣となる。

余剰現金は個人消費の押し上げにつながるものの、インフレ圧力を再燃させるリスクもあり、今年の利下げ見通しを複雑にするとエコノミストらは警告している。

市場は先走っている

シカゴ連銀のグールズビー総裁は、金融市場は今年の積極的な利下げ軌道を想定しており、政策当局者らよりも先走っている可能性があるとの考えを示した。

米株市場で明るい材料

米半導体大手エヌビディアは、今月に入り約10%上昇し、時価総額がおよそ1280億ドル(約18兆5400億円)拡大。

年明け9営業日の時価総額の増加規模が、同社として過去最大となっている。

今年これまでに、市場全体および「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるテクノロジー大手7社の他銘柄を優にしのいでいる。

「マグニフィセント・セブン」=グーグル アップル メタ アマゾン マイクロソフト テスラ エヌビディア

企業利益や米利下げ時期予想に疑問符が付き、S&P500種株価指数が最高値付近で足踏みする中で明るい材料だ。バンリオン・キャピタル・マネジメントのシャナ・シッセル最高経営責任者(CEO)は「私の観点では、エヌビディアは同種の中で最高だ」と指摘した。

米国株式市場はほぼ変わらず

米卸売物価指数(PPI)の予想外の下落を受け、米利下げ期待が強まる半面銀行の決算が強弱入り混じる内容となったことで、相場は上下に振れる展開となった。

2023年12月のPPIは前月比0.1%下落と、市場予想(0.1%上昇)に反し下落した。財(モノ)の価格が下落する一方、サービスの価格は変わらずだった。

米連邦準備理事会(FRB)が3月に少なくとも0.25%ポイントの利下げを実施する確率は79.5%と、前日の73.2%から上昇した。

ダウ工業株30種は0.34%高

S&P500種は1.84%高

ナスダック総合は3.09%高

S&Pは昨年12月中旬以来、ナスダックは11月初旬以来の大幅な上昇率

米金融大手が軒並み昨年第4・四半期の決算を発表

バンク・オブ・アメリカ(BofA)は1.06%安。四半期決算では、37億ドルの一時的な費用計上が響き、大幅減益

米大手銀行ウェルズ・ファーゴ(Wファーゴ)も3.34%安。24年通期の純金利収入(NII)が前年比7─9%減少する可能性があると警告

シティグループは1.04%高第4・四半期は18億ドルの赤字となったものの、組織再編の一環で、今後2年間で2万人を削減すると発表したことが材料視された。

JPモルガン・チェースは0.73%安。四半期決算は減益となったものの、年間では過去最高利益を達成した。

S&P銀行株指数は最大1.7%下落した後、下げ幅を縮小し1.26%安で終了した。

電気自動車(EV)大手テスラは3.67%安中国での新モデルの一部値下げと、紅海の物流混乱に伴う部品不足で、独ベルリン近郊の工場で2週間、自動車生産の大半を停止すると発表したことが売り材料となった。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.4対1の比率で上回った。ナスダックでは1.1対1で値下がり銘柄が多かった。

 

中国 緩慢な回復の見込み

中国は2023年成長率目標である5%前後の達成が、ほぼ確実となったようにみえる。

焦点はデフレリスクや住宅危機、長引く信用収縮が今年の成長モメンタム構築に向けた取り組みを損なうかどうかに移っている。

17日に発表される国内総生産(GDP)は、23年通年で前年比5.2%増に拡大するもよう。

中国人民銀行(中央銀行)はデフレ圧力に対処し、15日に中期貸出制度(MLF)の1年物金利を10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ、2.4%にすると見込まれている。

台湾総統に頼清徳氏

台湾総統選で民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統が当選を決め、民進党が3期連続で政権を担うことになった。

頼氏の得票率は40.1%と、ここ数十年で最も厳しい総統選を制した。中国の習近平国家主席から「分離主義者」などと批判されている頼氏は、台湾海峡の平和を維持すると表明。バイデン米大統領は、米国は台湾の独立を支持しないとコメントした。台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の報道官は選挙結果について、民進党が人口2300万人の「台湾で主流の民意を代表していない」ことを示していると述べた。

円安傾向

予想レンジ:3万5100円-3万5700円(12日終値3万5577円11銭)

15日の東京株式は反落後、軟調な展開か。

日経平均株価は、前週末12日までに5連騰し終値ベースで6.88%(約2288円)の上昇
短期的な過熱感や、米英によるイエメンの武装組織フーシへの報復措置に対する影響を警戒し、様子見姿勢が強まりそうだ。
為替相場は、ドル・円が1ドル=144円台の後半(前週末12日は145円14-16銭)、
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、12日の大阪取引所清算値比65円安の3万5545円だった。
結果
15日後場の日経平均株価は、前週末比324円68銭高の3万5901円79銭と6日続伸。
TOPIX(東証株価指数)は同30.37ポイント高の2524.60ポイントと8日続伸
両指数ともに、連日で終値ベースのバブル崩壊後高値を更新。
日経平均株価は、前場の堅調地合いを受け上げ幅を拡大。
午後1時12分には、同431円12銭高の3万6008円23銭と、取引時間中としては33年11カ月ぶりとなる3万6000円台を回復
1月限のSQ値(3万6025円97銭)には届かず、上値は重かったものの、総じて堅調に推移した。
東証プライム市場の出来高は15億5966万株、売買代金は4兆143億円
騰落銘柄数は値上がりが1299銘柄と8割に迫り、値下がりは321銘柄、変わらずは36銘柄だった。

上昇

郵船 <9101> 、商船三井 <9104> などの海運株
大和証G <8601> 、野村 <8604> などの証券商品先物株

東電力HD <9501> 、東ガス <9531> などの電気ガス株

INPEX <1605> 、石油資源 <1662> などの鉱業株

三菱UFJ <8306> 、三井住友 <8316> などの銀行株

三井物産 <8031> 、三菱商事 <8058> などの卸売株

日本製鉄 <5401> 、神戸鋼 <5406> などの鉄鋼株

第一生命HD <8750> 、東京海上 <8766> などの保険株

マネーフォワード <3994> 、松屋 <8237> 、サーラ <2734> 、ラクトJ <3139> さくら <3778>

下落

ANA <9202> 、スカイマーク <9204> などの空運株
JIA <7172> 、SHIFT <3697> 、エスプール <2471> 、ベイカレント <6532> 、IDOM <7599>

上昇予想銘柄結果

下落予想

この歴史的な上昇での結果

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